
現代において、ホームページはビジネスを行う上で重要なツールであることは間違いありません。しかし、ホームページは万能のツールではないことをきちんと理解しなくてはいけません。ホームページは、作ってしまえば黙って売上が上がる魔法のツールではないのです。
ホームページの得意分野
例えば、チラシや折込広告などの紙媒体では、印刷してからの修正が困難であったり、一度配布したものは修正できないなどの問題があります。ホームページであれば、公開した後でも簡単に修正することができ、反映までのタイムラグはほとんどありません。リアルタイム性が求められる情報を発信することにおいては非常に有効なツールです。
また、「ググる」という言葉ができたように、今では老若男女問わずすぐにパソコンやスマートフォンで検索をします。なんらかの情報を求めている人に検索サイトを通して能動的に自社の情報を探してもらえるというのもホームページの大きな特徴です。
ホームページの苦手分野
前述の検索サイトを通した能動的なアクセスは、逆にホームページのウィークポイントにもなります。つまり、情報を求めている人にしか自社のホームページを見てもらえないということです。
すでにニーズのある分野であれば問題ないでしょうが、これから市場を開拓していくような製品をアピールする場合には効果が期待できないでしょう。テレビCMや折込広告は、見た人に興味があろうがなかろうが目にする機会を与えることができます。ホームページで発信したい製品や情報がどのような性質のものかによってツールを変える必要があります。
クロスメディア戦略という考え方
このように、ホームページは、良い面と悪い面があります。また、既存のテレビCMや折込広告にもまだ良い面があります。そこで、性質の違う広告媒体を上手に組み合わせて相乗効果を狙う広告戦略として、「クロスメディア戦略」という言葉が生まれています。よく、CMで「続きはWebで!」といったものを見かけるのではないでしょうか。これも一つのクロスメディア戦略といえます。マスメディアを使って、より多くの人に興味を持ってもらえるよう働きかけ、興味を持った人にはホームページを使ってより詳細な情報を発信する方法です。
どちらか一方を使った広告よりも広く深く訴えることができ、効果が高い方法ではありますが、その分費用もかかってしまいます。中小企業に応用するならば、テレビCMの部分を折込広告やフリーペーパーの広告に置き換えることも検討できるのではないでしょうか。